Episode.3 「土間リビングの家」 M様邸

M様ご夫婦は元々中古マンションにお住まいでした。上階で景色もよく、コンクリート造のため断熱性能も高いので、生活をする上で特に不便もない快適な住まいだったそうです。

そんな中、大きな転機が訪れます。

マンションに住んで4年目・・・ふらっと寄ったペットショップで出会ったフレンチブルドッグにM様ご夫婦は一目惚れ!マンションではペットを飼っている方もいたので、思い切って家族として迎え入れることにしたのです。
住まいを変えるきっかけとなった、”小さな家族”との出会いでした。

愛犬との暮らしは、M様ご夫婦に新たな喜びをもたらしました。しかし同時に、マンションという住環境の中で、愛犬の自由な行動を制限せざるを得ないというジレンマも抱くことも・・・
『愛犬にもっと自由に走り回らせてあげたい』
『下の階への騒音を気にせず、安心して暮らしたい』
そんな想いも募り、漠然と戸建て住宅もいいなぁと思うようになりました。とはいえ、特に急ぐ必要もなかったので、慌てずに、現在住んでいるマンション付近の土地情報を検索しながら、ふわっと、自分たちの「住み家」について考えるようになりました。

“M様ご夫婦が描くのは、夫婦2人+犬1匹が住むのに広すぎないコンパクトで機能的な家。
40〜50坪ぐらいの土地で、大きな建物でなく、マンションぐらいの広めのLDKと寝室、あとは収納スペースの充実・・・・”
そんなことを考えてはじめてから半年後、思い描いていたような土地に出会い、住み替えを決断。ここから本格的なプランの検討に入りました。

こだわりは5つ

1.土間仕上げ
犬との暮らしで唯一ストレスに感じたのがトイレの失敗・・・床の汚れを落とすことを減らしたい!と、思い切って玄関からリビングエリアをオールコンクリート土間仕上げにする。

2.断熱
マンションからの住み替えなので、木造の家は寒くて後悔した・・ということがないように断熱性能が高い造りにする。土間仕上げにすることから、土間コンクリート下にしっかり断熱材を埋設、壁、天井も気密性が高い仕様にする。

3.収納
使うものは使うところに収納、隠したいものは隠す収納、よく使うものは少ない動作で取れる簡易的収納にする。

4.隠れ家的スペース
旦那様たってのご要望!

5.デザイン
内観は、新築だけどどこか”ヴィンテージ感のあるカフェ”をコンセプトにした空間作り。
外観は、低めの建物が好みだったので、通常の階高より低くして2階を小屋裏のような
感じにする。

この5つのこだわりを優先して、間取りやデザインなど含めた詳細な仕様を決め設計をして、施工に入りました。
そして、M様ご夫婦の理想が詰まった、ヴィンテージカフェのような雰囲気がありながら温かな空間、低めの階高と屋根裏を思わせる2階部分が、外観の優しい印象を演出している、完全自由設計の住み家が誕生しました。
リビングが土間仕上げの住宅は珍しく、当社でも貴重な施工経験となった素敵な「住み家」、愛犬がのびのびと走り回れる新居はM様ご夫婦と愛犬が共に過ごす、かけがえのない空間となりました。